2/06/2014

映画ゼログラビティー = 出産論 

映画ゼログラビティー = 出産論 

完全ネタバレ注意

 
去年東京でゼログラビティーという映画を見ました。この映画は出産のメタファーとして見ることも出来ますね。
 
ロシアが自国の軍事衛星を爆破処理しようとしたところ、多大なデブリ(破裂物)が地球の衛星軌道上にあったスペースシャトルを襲います。
乗組員の内サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニだけが助かり、彼等が乗っていたスペースシャトルはバラバラに成ってしまいます。
宇宙服を着たまま運よく助かった二人は、ジェット噴射を使って近くにあるソビエトの宇宙ステーションまで避難を試みます。

宇宙遊泳中に地球を眺めながら「そんなに難しいことが出来るのかしら」とサンドラ、
「待っていてくれる人があなたにもいるのだから、絶対生きて地球に帰らなくてはダメだよ」とジョージ(映画内の登場人物名はマット)が言うと、サンドラ(ライアン)は娘のサラが幼い頃に事故であっさり亡くなってしまっていること{だから地球で自分を待っている人はいないこと}をジョージに告げます。
サンドラ「でも私シミュレーションでもランディング(軟着陸)まで行けた試しがないの。」
ジョージ「大丈夫だよ。殆ど全て自動操縦に成っているから、地球に舵を向ければ良いだけさ。」

 ここではサンドラ・ブロックが卵子でジョージ・クルーニが精子です。 と同時に彼は(宇宙船のことはあまり良く知らない)サンドラを救い出すキリストでもあります。
卵子と精子が結合して一つに成り移動を始めます。

 宇宙ステーションまではなんとか到達出来たのですが、こちらもデブリ(爆発破損物)の被害を受けてしまっていてパラシュートも既に開いていて、これでは地球に戻れません。
だからこの宇宙ステーションの脱出ポッドを使って、もう少し遠くにある中国のステーションまで移動して、そこに在る脱出ポッドを使うことにします。
船のコード(臍の緒)を切り離して、地球に向かって脱出するのですが、
途中でジョージ・クルーニーはサンドラを救う為に自らを犠牲にして宇宙の彼方に消えて行ってしまいます。(あたかも受精を終えた精子が遺伝子を受け渡して消えてしまうように。)

無事ロシアのステーション内に入れたサンドラは宇宙服を一旦脱ぎ捨てて胎児のカッコを見せて休んでいたのですが、船内が引火してしまい、産道を通るようにして狭い機内を通り抜け、ポッドで脱出します。

 そして無事中国の宇宙ステーションに到達するのですが、宇宙船の燃料(っていうかポッドの燃料?)が切れていることを発見してサンドラ・ブロックは諦めてしまいます。
交信機で地上のミッション・コントロールを呼び出そうとしても上手く行きません。
偶然北極のイヌイット(彼の名前はアンディガン?)とは交信が出来るのですが、余り話が通じません。
でもアンディガンに赤ちゃんと犬の鳴き声を聞かせてもらって彼女は涙を流します。 「アンディガン、私はここに一人取り残されてしまって、もう帰れないかもしれない、私の為に祈って頂戴。」

{映画を見ている私も流しました。これを書きながらまた泣いてるよ。}


そしてもう自分には何も出来ることが残されていないと思い、彼女は神に祈りを捧げてから生命維持装置のスイッチを切って目をつぶります。

 すると突然ジョージが外から宇宙船の中に入って来て、「軟着陸時の逆噴射用燃料を使って宇宙船を動かすことが出来る」とサンドラに伝えてくれます。「良かった、ジョージが帰ってきてくれた。」  {ここでジョージはサンドラの祈りに応える聖霊です。}

しかし夢が醒めて次の瞬間、サンドラは自分が宇宙船内で一人凍えていることを見つけます。 
「そうだ!軟着陸用のサブ燃料があったんだ!! {だから絶対帰れる。}」 

 そして地球に降り立ったサンドラが{まるで生まれたての赤ん坊のように}海の浅瀬の中からハイハイして出てくるのです。

 スリムなサンドラさんとってもカッコいいです。

でも本当の宇宙飛行士さんは宇宙服の下にオシメをしているそうです。 だって一旦外に出たらトイレには行けないんだもん。
しかし万一サンドラさんがオシメをしてる必要があったとしても、それはそれで良いのです、
だって!新生児だもん。

 {筋書きの記憶が少し曖昧なので、少し調べてから後日書き足すかもしれません。 }



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